1年後の展望は予測不可能?日進月歩のVR業界/株式会社シェルパ様・ビジネスレポート~後編~

【VR業界の先輩企業に聞く!②】

デザイン志向からVRへ。山崎社長が株式会社シェルパを創業するまで。/株式会社シェルパ様・ビジネスレポート~前編~では、株式会社シェルパの山崎社長が現在のVR事業にたどり着くまでをご紹介しました。
そしてこの後編では、今後VR業界がどうなっていくのかについてお聞きしました。

1年後の展望は予測未知数!日進月歩のVR業界

VRを一般の人にわかりやすく語るとしたらどんな説明をされますか?
一般の人に語るとしたらよく没入感って言われると思うんですけど、没入感=体験なので経験できないようなことがやはり経験できるっていうのが一般の人たちに対する最大のメリットではないのかなと思います。

─では、クライアントがVRを導入するメリットはどんなものでしょうか?
VRをやるメリットっていうか、ものすごい幅が広いと思うんですけど、例えば社員教育であれば、社員さんが体験しているものをVRのカメラを通して体験することによってその会社を知ることにも繋がりますし、それが求人などに活用できれば、入ってこんなはずじゃなかったって言うこともなくなると思うんです。
どんな会社でも活用できるっていうのは、その社員体験であるとか会社体験に関しては、業種を問わずに導入できるポイントであると考えています。
しかも遠隔で体験できれば、東京の方でも福岡の会社を体験して『これはいいんじゃないの』っていうプラスメリットを感じてもらえることも出来るでしょうし。そこはやはり体験になるのかなって思いますね。
また、飲食業であれば職人さんのやっている調理などを職人さん目線で体験できたりとか、いろんな人の目線での体験っていうところはすごく活用の幅が広いんではないかなっていう風に思っています。

─そんな未来への期待値が大きいVRですが、開発の苦労などもあると思います。
結構今まで壁になったのがVRのコンテンツは出来るんですけど、2年ぐらい前まではシステムが出来なかったんですよね、自社内で。
ここ2年くらいでシステムまで出来るようになったので、かなり出来る幅は広がったんですけど。それまではやはりプログラミングができればもっとここを面白く出来たのになとか、こんなセンサーを使ってこれを組み合わせたらこんな面白いの出来るのになとか、そういうのはありましたね。なので今では解決済みなんですけど、以前はやはりそこがネックだったっていうのは間違い無いですね。

─つまり、日進月歩で技術が向上しているということですね。
はい、1年後は全く違う形にうちは特になっているので、1年後に来られて『シェルパさんってこんな会社でしたっけ?』って言われるお客さんが多いですね。

─そんな1年後がまったく読めない進度のシェルパさんですが、山崎社長としての今後の展望は?
全く違う形になっているかもしれないですね。今年、10年のロードマップを作ったんですけど、そのロードマップはやはり海外展開と、業務内容を進化させていくっていうところがメインになりました。
やっぱりその時その時出来ることを最大限にやっていくっていうのはモットーとしてやってます。

海外で開発し、日本に逆輸入するスタイルでないと、VRは日本では育ちにくい!?

─海外との交流の多いシェルパさんにとって、国内と海外の捉え方の違いで感じることはありますか?
そうですね、海外は面白がってくれているっていうのが一番ですね。無いものは面白いと思ってくれますし。日本の場合はこういうことが出来るんだ!というところまでは言ってくれるんですけど、そこを面白がってくれるっていうのは少ない気がします。
ですから、やってみようかというのは海外の方が強いんではないのかなと思います。
特に新しい技術を取り入れたものに関しては、まず海外で試してみて、そこで評価を受けて初めて日本でサービスを開始するというのは一つのビジョンです。
やはり感覚的に展示会をやると海外の方は結構来られますし、そこで色々聞いていただける方も海外の方ですし、すぐ値段交渉の話になるのも海外の方ですし、うちの国に送ってもらえるの?っていうのも海外の方なので。
やはりそこの可能性っていうのは非常に感じるところがあったので、来年はシンガポールで開催される展示会というステップをですね、踏んでみようかなと思っています。

─かなりグローバル化してきていますが、拠点は福岡のままですか?
はい、拠点は福岡にこだわりたいですね。最終的にはやはり福岡に貢献したいという想いがありますし、福岡で成功できなくて東京や海外で成功出来るわけがないと思っているので、まず絶対福岡の拠点は外したくないかなと思っています。


以上、前後編に渡ってお届けしてきました株式会社シェルパさん。建築に特化したVRの開発と、福岡を第一拠点とするこだわりで、海外への進出も目前です。社内には留学生アルバイトの姿も見られ、アジアの玄関口である福岡から世界へ、たくさんのリソースが羽ばたいていく予感にあふれていました。
我がVR仮想研も、たくさんの“企業とVRをつなぐ”活動をすべくこれからも日々邁進していきたいと改めて心に強く誓ったのであります!


【会社名】 株式会社シェルパ(Sherpa Inc,)
【事業所在地】
[福岡本社]福岡県福岡市中央区赤坂1丁目13-10 赤坂有楽ビル7F TEL 092-717-6800 FAX 092-717-6801
[東京オフィス&ショールーム2018年10月OPEN] 東京都千代田区神田須田2丁目13-1YKS 黒田ビル5F
【設立】 1999年 1月
【資本金】 300万円 (2009年 3月現在)
【事業内容】 建築CGパース制作、3DCG制作全般、映像制作、VR・AR・MRコンテンツ・アプリ制作、WEBデザイン・アプリケーション・システム開発、建築・インテリア設計施工管理業務
【代表】 代表取締役 山崎 文章
【ホームページ】 https://sherpa-cg.com/